チャーシューワンタンメン

チャーシューワンタンメン(¥1,300)


 泣く子はより泣く、小田原系随一の人気店(もちろん、比喩表現で、実際にはうちの子は一度も泣いたことはありませんけど)。なぜ、泣く子はより泣くのかといえば、あまりの忙しさのため、親父さんも女将さんも叫ぶから。また、親父さんは特に短気なため、席が空くと「兄ちゃん、早く入って」といい、メニューで迷っていると「何が食べたいの?もう(売り切れて)ラーメンかワンタンメンしかできないよ!」というため、こういうもんだと馴れている常連以外には、すこぶる評判が悪かったりします(苦笑) しかし、別に佐野某のように頑固親父の店というわけではないので、怒鳴り声さえ馴れてしまえば、後は普通のお店。まあ、馴れるまでが大変なんですけど(笑)
 家族3人で行ったところ、座敷席に通されました。子連れでここに来るなら、3人以上がオススメ。カウンター席は、ちょっと子供には厳しいかも。加えて、13時以降に行くことをオススメ。流石に、12時台だと、列が出来てて待ち時間も長いし、何より、他のお客さんにも迷惑。時間に余裕のあるときは、混む時間は避けるべきだと思います。なお、セルフですが、子供用食器は完備してあります。

 ブログの方で、「値上げした」という話を聞いていたのですが、なるほど、確かに上がってました。チャーシューワンタンメンなんて、遂に1,300円ですよ。それでも、私のようにチャーシューワンタンメンを注文する人は後を絶ちません。以前、どなたかがラーメン本に「消費者はラーメンに高い対価を支払わない傾向にある」といったコラムを載せていました。しかし、高くなれば、出し渋るのは当たり前のこと。払うか否かは結局、そのラーメンのクオリティーの問題がかなりあるように思います。ここも、以前に比べれば、チャーシューワンタンメンの注文率は下がったと思いますが、依然として根強い人気があるのも確かです。
 値上げの情報をくれた方は、同時に「味が落ちた」という情報もくれましたが、こちらの方は賛同致しかねます。良くも悪くもいつもの大西でした。豚ガラの匂いのキツい、濃いめの醤油味。高麗店の特徴は、これに魚介系がかなり強めにブレンドされていること。普通に考えればドッチラケな味になってしまうはずですが、それを綺麗に纏めてしまうところが、このお店の凄いところ。
 具のチャーシューは、フィレ肉中心の構成。普通、チャーシューにフィレ肉は使いません。それがここの原価を上げている要因の一つ。しょっぱすぎるくらいの味付けですが、これがまた、癖になります。小田原系最大の特徴であるワンタンですが、こちらも茹でられているはずなのに、肉の旨味が詰まっており、旨いです。

 その土地の味に強い影響を受けるので、味の好みが合わないことはご当地ラーメンの宿命として有り得ることです。ここは時々「薄っぺらい味」とか「いい加減な味」といった指摘を受けます。しかし、ここのラーメンを食べたことのある者なら、的外れな指摘であることとはわかるはずです。これらは、味本来に対するものというよりは、親父さんの怒鳴り声に気圧された結果のように思います。本当に残念です。


 115杯目/2008年

神奈川県中郡大磯町高麗3-1-15
JR東海道本線 平塚駅下車 車9分(高麗大橋そば)
TEL:0463-32-9713
駐車場:5台
子連れ:◎
《11:00 - 13:30頃[土日祝休]》


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