チャーシューワンタンメン

チャーシューワンタンメン(¥1,050)


 話によると、『味の大西 小田原店』の出身だそうです。今では、完全に小田原系のエース。小田原系という名前が生み出される随分前から行列の絶えないお店で、ラーメンブームなんて言葉は全く存在しなかった20年前の時点で、食事時は30分以上待つことも多かったです。小田原系の人気店は、ここで修行して独立した人も少なくないそうです。
 私は、実に1年ぶりくらいになりました。結婚してからは、一度行ったっきりで、特に子供が生まれてからは行こうという話も出ませんでした。なぜなら、ここは昔から「未就学児お断り」だったから。ところが、先日発売された『ラーメンマップ神奈川1』で「子供可」になっていたので、何かの間違いかと思っていたのですが、今日行ってみてわかりました。「孫」ですね。昔からの常連ならわかるでしょうが、ここの息子さんには娘がいます。昔から、ちょくちょく厨房に顔を出していました。今日もお店に入ってきて「随分大きくなったなあ」と思っていたら、ご飯かおやつか、店内でラーメンを食べ始めたのです。それを見る親父さんの顔がね、おじいちゃんだったんだね。あの頑固親父がだよ(笑) それで、親父さんが子供に寛容になった理由がよくわかりました。
 いつの間にか、通し営業になったみたいだし、空いている時間帯なら、娘を連れてきても大丈夫そう。

 そうそう、久しぶりにここへ来たからすっかり忘れていたのですが、国府津小入口交差点から成田交差点までの裏道が使えなくなっていました。下手をすると、国府津IC辺りから矢作交差点まで渋滞。ダイナシティ+ロビンソンができたために、駐車場待ち渋滞が発生していて、裏道が裏道でなくなってしまっています。抜けるのに、以前の4,5倍かかってしまいます。国道一号線から行く場合は、注意が必要です。

 食べたのは「チャーシューワンタンメン」。ここでこれ以外、特にラーメンなんて食べる人はモグリ(笑) 小田原系なので、もちろん味は醤油ベース。
 久しぶりに食べたむら田は、やはり味が落ちていました。親父さんも歳だからな。基本は昔から一緒ですが、味が落ち着いてしまった感じ。ここの最大の特徴だった「野生的だけど完成度の高いラーメン」の「野生的」という部分が大分影を潜めた気がします。まあ、それでも充分野生的なんですけど。元々が凄かったからねえ。あとは、味が薄くなりましたね。昔は、噎せ返りそうになるほどしょっぱい時もあったくらいなのに。
 それでも、やはり十分すぎるくらい旨い。豚ガラの匂いも食欲を掻き立てます。若干甘いスープは、小田原以西で好まれる味付けです。
 麺も、小田原系らしく平縮れ麺。時々これを佐野ラーメンと混同する人がいますが、全く別物ですので悪しからず。ここの麺は、小田原系でも腰が強い方。
 小田原系らしく、ワンタンは餃子大の大きさ。これに驚く人も多いですが、元々中華料理の雲呑もこの大きさなので、ある意味こちらの方が正統派です。ジューシーでニンニクが効いており、ホントに旨い。これは昔から味が変わらないです。後は、メンマ。こちらは昔よりも煮込む時間を短くしたのか、煮崩れしたメンマが減りました。あれ、好きだったんだけどなあ。味は今も昔も同じで、非常に甘く煮られており、初めて食べる人は驚くことが多いです。ここの名物の一つでもありますね。最後にチャーシューですが、もち豚を使用。これは味付けがだいぶ薄くなりました。昔から、小田原系では薄い方でしたが、最近は特に薄い。でも、旨いですよ。

 それにしても、20年以上前から今でも通用するラーメンを作ってたここって、ホントに凄いと思います。息子さんも継ぐみたいだし、私はたぶん、死ぬまでここのラーメンを食べに来ることになると思います。
 ただ、残念なのは、その接客。昔からの客には、その対応が決して悪気があってしていることでないことはわかっています。しかし、ぶっきらぼうな接客は、女性やラーメンコレクターなどの一見さんにはウケが悪い。そんなところで正当な評価をしてもらえないのは、大変もったいないように思います。


 103杯目/2008年

神奈川県小田原市下大井393-2
JR御殿場線 上大井駅下車 車6分(国道255号線)
TEL:0465-36-4778
駐車場:8台
子連れ:−
《11:30 - 17:00[月曜定休]》


【同店に対する他の方の記事】
純和茶屋本舗(憩)
西湘RA
ブログbyフードジャーナリスト はんつ遠藤



↑ ↑ ↑
ラーメンマップ神奈川(1)
本体価格:952円(税込999円)送料別


↑ ↑ ↑
ラーメンの繁盛店(2008年版)
本体価格:1,048円(税込1,100円)送料別